
皆さんは食事の時、好きなものから食べますか、それとも、好きなものは最後に味わって食べますか。大好きなものを食べている時、機嫌が悪くなったり、怒ったりする人はいません。美味しい食べ物には、私たちを笑顔で幸せな気持ちにさせてくれる、とても不思議な力があります。
私たちが生きていくためには、元気な体が必要です。元気な体でいるためには、毎日、正しく食べることが大切です。「早寝、早起き、朝ごはん」といわれるように、規則正しい生活が健康な体の基本です。そのため、特に一日の始まりの朝ごはんは、「しっかり食べましょう」と、大切にされています。今回は、「正しく食べる」ということについて学びましょう。
食べすぎた王様
コーサラ国のパセーナディ王は、いつもたくさん食べていたため、とても太っていました。ある日、王はたくさん食べ、太った体に汗をかき、あらい息をしながら、お釈迦様のもとにやって来ました。
その様子を御覧になったお釈迦様は、王に向かって仰いました。
「王よ、人はまさに懸念して量を知り、食をとらねばならぬ。そうすれば、その苦しみ少なくして、老いること遅く、よく長生きをするであろう」
その時、スダッサナという一人の少年が王の後ろに立っていました。王はその少年に、食事の時に、お釈迦様のお言葉を唱えるよう命じました。それからというもの、王は、食事の度にお釈迦様のお言葉を聞くことで、だんだん食事の量を減らしたので、王の体は次第にやせてきて、健康を取り戻し、立派な姿になりました。
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