
私たちが生まれてから死ぬまでには、いったい、どれだけの人と出会うのでしょうか。
両親、兄弟姉妹、祖父母といった家族だけでなく、親戚、近所の人、保育園や幼稚園、小学校、中学校のお友だち、よく行くお店の店員さん、さらに道ですれ違う人も合わせると、少し考えてみただけでも、たくさんの人がいます。
今、地球には七十億人もの人がいて、一生のうちに一度も会うことがない人は、もっとたくさんいるでしょう。
しかし、一度も会うことのない人たちが自分に全く関係のない人たちかといえば、実はそうではありません。
今月は、たくさんの人の中で、私たちはどのように生きていけばよいのかを考えていきましょう。
父となり 母となり
ある時、お釈迦様は、世の中の人々がお互いに憎しみ合い、傷つけ合っていることを悲しまれ、弟子たちに次のように仰せになりました。
「生きとし生けるものは、生まれ変わり、死に変わりを、果てしなく繰り返している。ある時は父母となり、またある時は息子や娘となって、多くの世界で、互いに恩を受けて生きている。それゆえ、自分と他人とは、互いに父母を見るのと同じことなのに、仏の智慧をもたないがために、それが分からないのである。世の中の全ての男子は、父であり、全ての女子は、母である。皆、常に恩に報いて、互いに慈しみ合わねばならない」
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