ウパナンダ長老は、多くの人に、「欲をかいてはいけない」と、少欲の教えを説きながら、自分は欲でいっぱいの行動をしていました。
その一つ一つの教え自体には「嘘」はありませんが、その教えを聴いて感動していた人たちにしてみれば、長老の巧みな言葉にだまされたようなものです。
たとえどんなに素晴らしいことを言っていても、そのことを実践していなければ、それは嘘と同じです。
皆さんも、お手伝いを頼まれた時、「今、宿題をしているから」ともっともらしい返事をして、お手伝いしなかったり、大ざっぱに掃除をして「ばっちりキレイにしたよ」と大げさに報告したりと、毎日の生活の中で、ちょっとした嘘をついたことはありませんか。
小さな嘘であっても、それは相手をだましたことになってしまいます。
信頼される人
皆さんはどんな人と友だちになりたいですか。きっと、どんなに良いことを言う人でも、その人が嘘をついたり、自分の言ったことに対して責任ある行動ができなかったりしたら、もっと仲良くしたいとは思わないでしょう。
周りの人も同じです。皆さんが欲や感情のままに行動すれば、本当はいい部分がたくさんあっても、誤解されてしまうことがあるのです。
お釈迦様は、全ての命あるものを救いたい、そのためにはどんなことでもしよう…と、御自分のことより私たちのことを考え、そして、考えるだけではなく、想像もできないような御苦労をされて、多くの人々を救われました。
お釈迦様の教えを聴き、私たちも毎日の生活の中で実践し、言葉も行動も正しくして、周りの人に信頼される人になりましょう。
文・末広 かりん
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