私たちは常日頃、悪いことをしたと気づいても、「これくらい大丈夫だろう」などと思い、軽く見てしまいがちです。しかしお釈迦様は、一つの悪を薄めるには百倍の善でも足りないと仰います。
たとえば、あなたが友だちの悪口を一回言ってしまって心につけてしまった傷は、反省し、深く謝るだけでは治りません。一回誉めるだけでもまだ足りません。その友だちの良い所を百ヶ所見つけて、何度も何度も誉めるぐらいのことをしなければ、治らないようなものです。
だからこそ、お釈迦様は、悪いことをしないようにするのはもちろんのこと、
「多くの善を行いなさい」と仰っているのです。
多くの善を行おうとするには、ここまででいいやと甘えたりせず、いつも善の行いを気にかけておくことが必要です。そうすると、自分の心が、真水のように清らかで、澄み切った心になっていきます。それが仏さまの御心です。
善は周りに広がっていく
また、そのように、悪のない、清らかな善の行いは、自分だけでなく、周りにも良い影響を与えます。
善を行う人は、表情も明るく、いきいきと輝いていますから、その人の周りには、同じような人が集まってきます。そして自然と善が広がっていくのです。
私たち一人一人も広がっていく善の中心となれるよう、毎日努力していきましょう。
文・陽美 まり
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