普段の生活の中で、同じ経験をしても感想が人それぞれ違ったり、同じことを注意されても素直に受け取れる人もいれば、そうでない人もいます。このような感じ方、受け止め方の違いは、どこからくるのでしょうか。私たちが普段感じることは、今までの経験や、周りからの影響が大きく関係しています。
今月は、悪に近づかず、善き環境に身をおくことの大切さについて学んでいきましょう。
縄と紙のたとえ
昔、お釈迦様が弟子たちと共に旅をされていた時のことです。お釈迦様は、道に一本の縄きれが落ちているのを指さして、次のように仰いました。
「その縄を拾ってみなさい。どのようなにおいがするだろうか」
縄を拾った弟子が、そのにおいをかいで言いました。
「魚でも結んであったのか、とても生臭いです」
しばらく歩くと、今度は紙きれが落ちていました。するとお釈迦様は同じように弟子に、においをかがせました。
「これはお香でも包んであったのでしょう。とてもよい香りがします」
それを聞かれたお釈迦様は仰いました。
「元々、縄も紙も、においは無いものである。人も同じで、悪しき環境にいれば悪臭を放つようになり、善き環境にいれば、よい香りがする者となろう。悪しき場所に身をおいてはならない。人は善き友に接し、善き場所を選ぶべきである」
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