皆さんは、自分より年上の人や、大人の人に対して話す時、どのような言葉を使いますか。友だちや、自分よりも年下の人と話す時と同じでしょうか。それとも、敬語や丁寧な言葉づかいをするように気をつけていますか。
部活動やスポーツ少年団に所属していると、先輩や監督への言葉づかいや態度を注意されることもあるでしょう。このように、体育会系の上下関係には厳しいものがあります。しかし、年上だからえらく、年下だからえらくないのでしょうか。もし、自分より年下のメンバーがレギュラーに選ばれたら、どんな気持ちになりますか。素直に応援できるでしょうか。
今回は、「尊敬すること」について学んでいきましょう。
若きバッディヤ長老
お釈迦様が祇園精舎におられた時、30人の比丘たちは、バッディヤという若い比丘が、お釈迦様への奉仕を終えて帰るところを見かけました。比丘たちは、すぐにお釈迦様のもとへ行き、礼拝して座りました。
お釈迦様は、彼らに、次のような質問をされました。
「今、出ていった一人の長老を見た者はいるか」
「見ておりません。お釈迦様。一人の見習いの少年なら見ました」
「比丘たちよ、彼は見習いではない、長老である」
「お釈迦様、あまりにも若すぎます」
すると、お釈迦様は、次のように仰せになりました。
「頭の髪が白いから、長老になるわけではない。ただ年だけをとるならば、空しく老いた者と呼ばれる。真理を知って、心を修め、大衆を害せず、戒律を守り、修行をするならば、心の垢を取り除いた賢者であり、長老と呼ぶにふさわしい」
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