皆さんは、今、頑張ろうと思っていることは何ですか。
その目標に向かって、一日一日、努力できているでしょうか。
時には、好きなことを優先して、しなければいけないことを後回しにするなど、努力を怠ってしまうこともあるでしょう。
そのような怠け心を、仏教では、「放逸」といい、「煩悩」の一つとされます。
今回は、私たちの純粋な心を覆って悩ませる「煩悩」について学んでいきましょう。
色水の喩え
ある時、お釈迦様は、弟子たちに、次のように説かれました。
「人が仏への道を見ることができないのは、欲望を抱いているからである。
それは、水の中に、様々な色の絵の具を入れてかき混ぜたならば、人がその中をのぞきこんでも、水面に映し出される自分の姿を見ることができないのと同じである。
欲望が心の中で入り乱れていると、その人の心は濁ってしまい、道を見ることができない。
人の心の中には、『貪り』『怒り』『愚かさ』の三つの毒が盛んに沸き立っている。
さらに、その外側が『貪り』『怒り』『怠け心』『心の浮き沈み』『疑い』の五つの煩悩で覆われていれば、仏道を見ることはできない。
心の汚れが尽きてなくなれば、人としての生き方と、人の命が尽きた後に行く世界を知ることができる。
諸の仏が住む国土も、ただそうした煩悩が除かれ、仏道が行われているところに過ぎないのである」
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