
皆さんは、自分の人生を変えるほどの出会いをしたことがあるでしょうか。あるいは、いつまでも心に残っている言葉、自分の支えとなっている言葉はあるでしょうか。
スポーツ選手などは、コーチや監督といった指導者との出会いが、成功できるかどうかの命運を分けるといっても、過言ではありません。身近なところでは、学校の教師に言われた言葉が後押しとなって人生が変わったとか、心の支えになったという人もいるかもしれません。
そういった体験は、学校を卒業して何年経っても、大人になってからも、忘れることはないでしょう。それほど、指導者の影響力というのは、大きいものなのです。
今回は、「信じる」ということについて、お釈迦様の教えから学んでいきましょう。
ピンギヤの信仰
ある時、ピンギヤという年老いたバラモンが、お釈迦様の教えに感動し、次のように語りました。
「私は怠ることなく、昼夜に心の眼をもって、お釈迦様を見ており、礼拝しながら夜を過ごしております。信仰と、喜びと、意と、念とが、私をお釈迦様の教えから離れさせません。どの方角でも、お釈迦様の赴かれる方向に、私は向いているのです。私は、思いをはせて、常にお釈迦様のもとへ行きます。私の心は、お釈迦様と結びついているのです」
そこへ、お釈迦様がお出ましになり、ピンギヤに、
「汝は、いずれ悟りに至るであろう」と告げられると、ピンギヤは、
「私は、お釈迦様のお言葉を聞いて、ますます信じる力が強くなりました」と大いに喜びました。
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