
若者たちは、学業を修め終えたことで自信がつき、教師と同じだけ学問を知っていると思い込みました。 だんだんと自分に自信がついてくることは、「もっと頑張ろう」と自分を磨くための大きな力になります。
しかし、私たちに人よりすぐれていることがあったり、物事が思い通りにいったりした時に、「自分は偉い」「自分が正しい」といった、思い上がりの心が生まれます。それは、色々な経験を重ね、自信をつけて、大人になればなるほど、強くなっていくうぬぼれです。 また、若者たちは、学校に行かず怠けるようになり、さらには教師を馬鹿にし、からかうまでになりました。
このように、思い上がりの心は、怠けたり、人を見下したりすることにつながり、その結果、自分の成長を止め、周りの人からも嫌われてしまいます。 質問に答えられなかった若者たちのように、私たちには、知らないことがたくさんあります。だからこそ、周りの人々が先生だと思って、謙虚に学ぶ姿勢が大切です。
素直に感謝して
若者たちが教師に正されて初めて、自分の愚かさに気がつき、反省できたように、悪いところはなかなか自分で見つけることができません。
皆さんにも、お父さんやお母さん、先生など、周りの人からの注意で気づかされたことがあると思います。皆さんは、そんな時、素直に「ごめんなさい」と言えていますか。反省でなく、反抗してはいませんか。叱ってくれる人がいることはとても有難いことです。それは、自分の悪いところを発見でき、よりよい自分に成長できるからです。
そして、本気で叱ってくれる人は、私たちのことを心配して、間違いを正そうとしてくれています。それは愛情があるからこそできることです。たとえ厳しい言葉でも素直に耳を傾け、相手に感謝の心をもたねばなりません。
謙虚になれる場所
私たちは、叱られたり誉められたりすることで成長し、どんな困難にも立ち向かえるような強い心をもてます。だからこそ、進むべき道を間違えても、その間違いを指摘してくれる仲間や先生の存在は本当に有難いのです。そして、謙虚な心を一人で保つことが難しいために、仏様の教えに耳を傾け、謙虚な心を養っていきましょう。
文・秋空 あゆむ
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