お父さんお母さんは、あなたのことを、言葉では言い表せないほど大切に思っています。
ちゃんと勉強をしているか、宿題をやっているか、友だちと仲良くしているかなど、どこにいても、どんな時でもあなたのことを心配しています。
しかし、それを「うるさい」「関係ない」などと言ったりしていませんか。
ましてや、「してもらって当たり前だ」と思いこみ、例えば、朝起きてご飯ができていなかった時、「何やってんの、ご飯まだなの」などと怒ったりしていませんか。
それでも、お母さんは、「ごめんごめん」と言って急いで作ってくれるでしょう。
それほどまでに、あなたを大切にしてくれる人は、お父さんお母さん以外に、この世にいないことをあなたは知っていますか。その心は仏様の心のようなものだといいます。お釈迦様は、
「左右の肩にお父さん、お母さんを乗せ、一生背負い続けたとしても、御恩を返すことはできない」
「お父さんお母さんに、一生懸命、たくさんのごちそうや、立派な家など、どんな物も差し上げ、一生楽に過ごせるようにしても、御恩を返すことなどできない」
と、仰っています。それほど深い恩をお父さんお母さんから受けています。
これを読んだ後で、お父さん、お母さんの様子をよく見てみましょう。
家族のために一生懸命働いてくれているお父さんは、きっと疲れた顔を しているでしょう。
毎日食事の支度や洗濯などの水仕事をしているお母さんの手は、ひび割れているかも知れません。その手で、今日まであなたを育ててくれたのです。
今度は皆さんが、二人がいつも皆さんにしてくれていることを、何でもいいから自分でしてみて下さい。その大変さが少しだけわかるでしょう。
自分でしてみて、本当に大変だと思ったなら、その気持ちを言葉に出して伝えてみましょう。
一言でもいいので、「ありがとう」と感謝の言葉を伝えることができたら、恥ずかしくても、心はとても清々しく、お父さん、お母さんにとっては、何よりうれしいプレゼントとなるのです。
文・陽美 まり
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