
皆さんが長者の息子だったら、どのような行動をしていたでしょうか。
大金があれば、好きなものを好きなだけ買えて、裕福な生活が送れます。ましてや、12年もの間、不自由な生活をしていたのであれば、すぐにでも大金を手にしたかったことでしょう。
しかし、長者の息子は欲望に負けず、今の自分の状況を冷静に考え、財産に頼らない生活を選びました。それが結果として、お釈迦様や王に認められる行動となったのです。
正しく行動する人の姿は、どこかで誰かに見られ、知らぬ間に評価されているものです。ましてや、自分の行いの善し悪しは、自分が一番よく知っています。「仏様、見てござる」と心得、自分を見失わないことが大切です。
欲望に打ち克つ
人生の中で、大金が手に入ることもあるでしょう。逆に嫌なことが起こり、暴力をふるったり、大切な仕事を投げ出すこともあるかもしれません。
しかし、欲望のままに行動することは大変危険です。その時は気が済んだとしても、相手を傷つけたり、自分自身も後悔することになりかねません。
そうならないためにも、「今、宿題をしておかないと、どうなるのか」「こんなことをしたら、相手はどう思うだろうか」など、自分の行動が未来にどう影響するのかをよく考えてから行動することが大切です。
慎重に、正しく行動する人は、周りからも信頼される人になれます。欲望がない人はいません。大事なのは、その欲望に打ち克ち、自分をコントロールできるようにすることです。
その先にこそ、正しい評価を受け、夢や希望を叶えられる輝かしい未来が開けてくるのです。
文・
日向 うらら
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