猿王は、自らが橋となって猿の群れを救いました。群れのリーダーである猿王は群れを守ることが使命であり、その使命を命がけで果たしたのです。 その姿は人間の王を感動させました。
このように、自分を犠牲にしてでも他のために行動する姿は、他の心を動かします。
反対に、口先だけで行動しなければ、頼りにされることもなく、誰一人としてついてこないでしょう。
人はお手本となる誰かのまねをするものです。たとえば、自分がお父さん、お母さんと似たような癖をもっていることはありませんか。それらは両親の姿を見て、知らず知らず、まねしているうちに身についたものでしょう。
弟や妹がいる人は、弟や妹が悪いことをまねしないよう、良いお手本となれるよう心がけましょう。
そして、リーダーは、その場にいるみんなのお手本になれるよう、行動で示すことが大切です。
一人一人の使命
「自分はリーダーになんてなれっこない」「リーダーになんてなりたくない」と思う人もいるかもしれません。
しかし、立派な大人になるためには、誰しも一度はリーダーの苦労を体験しなければなりません。
立派な大人とは、自分の力を多くの人のために使っている人であり、また、自分一人ではできない大きなことを周りの人たちと力を合わせて成し遂げていく人のことです。
そうして大きなことを成し遂げた人たちは、スポーツ選手でも学者でもみんな、周りで支えてくれた人たちへの感謝を口にしています。自分だけの力で結果が出たわけではないと知っているからです。
私たちも、「周りの人たちのおかげで、今の自分がある」と思えたなら、「何か自分にも使命がある」、「他のためにできることがある」と気づきます。
一人一人が自らの使命に目覚め、みんなのお手本となり、リーダーとなることこそが、よりよい社会を作っていくのです。
文・日向 うらら
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