しかし、何に対して努力するかということは大切です。なぜなら、何をやるにしても、それが大きな目標でも、小さな目標でも、一旦取り組んでみると、何かと手間がかかるものだからです。いくらでも時間があればいいのですが、私たちの一生は限られています。
では、一生にたった一つだけしか願いが叶えられないとしたら、皆さんはいったい何を願いますか。
テストで百点を取ることでしょうか。スポーツや習い事が上手になることでしょうか。
世の中で「立派な人」と呼ばれる人は皆、最初に高い目標を持ちました。 やりがいを感じられる高い目標を持つと、努力を苦しいものと思わなくなり、努力が苦しくなくなるから、それを続けることができ、ついには目標を達成できるのです。
例えば、大リーグで活躍するイチロー選手は、いつも黙々と練習しています。昨年のある宣伝に、「イチローはなぜ、同じ毎日をくり返しているのに、未来をつくれるのか」「確かな一歩の積み重ねでしか、遠くには行けない」とあり ました。目標が高いからこそ、偉大な道を歩み続けていけるのです。
お釈迦様の最期のお言葉
高い理想を掲げ、その手本を示された方は、お釈迦様です。お釈迦様は、王子様という位も、ぜいたくな生活も全て捨て去り、その道を歩まれました。
そのお釈迦様は、お亡くなりになる時、「なまけることなく、努力し続けなさい」と、弟子たちに言い遺されました。
私たちは一人一人、必ず何かしらの役割を持って生まれてきています。
その役割を見つけ、最期の時まで、精一杯の努力を続けることが、人として生を受け、尊い御縁に出遇えた私たちのなすべきことなのです。
文・清風 りょう
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