「自分が嫌なことは、相手にもしてはならない」というお釈迦様の教えは、幼い子にも分かりやすい明快な教えです。
しかし、相手を傷つけたり悲しい思いをさせることは、なくならないどころか、毎日のように起こっています。どんどんエスカレートして、大事件にまでなるほどです。それは、私たちがこの教えを実行することが、どれだけ難しいかを物語っています。
子供たちが魚をいじめていた時、魚が嫌がり苦しんでいるのは、魚の様子を見れば、子供たちにも分かっていたことでしょう。それでも、もし途中で気がついた子がいたとしても、皆で始めたことを止めることは大変勇気がいることです。子供たちは、お釈迦様に注意されて初めて、魚の立場になって考えることができました。自分が魚だったら、どんな気持ちだろう。そう思った時、子供たちは魚の気持ちが分かり、魚を苦しめることを止めたのです。
相手の気持ちになる
相手の気持ちになる
私たちは自分の行いによって、楽しみや苦しみを受けています。これを、「因果応報」といいます。
私たちは、普段は自分中心に生活していますが、困っている人を助けずにはいられないという心も持っています。それは、仏様と同じ、慈悲の心です。
一番大切なのは、相手を思いやる心を持ち続ける努力をしていくことです。私たちは、「思いやり」の大切さを教えてもらっています。
お釈迦様の教えに耳を傾けることで、「自分さえよければ」という心を見つめ直し、思いやりの心で、相手の気持ちを考えて行動することが大切です。そして、自分も周りの人も、皆が幸せになれる道を歩んでいきましょう。
文・飛鳥 ゆめ
◀️本棚69 1頁
123456789101112131415161718192021222324252627282930313233343536373839404142434445464748495051525354555657585960616263646566676869707172737475767778798081828384858687888990919293949596979899100101102103104105106107108109110111112113114115116117118119120121122123124125126127128129130131132133134135136137138139140141142143144145146147148149150151152153154155156157158159160161162163164165166167168169170171172173174175176177178179180181182183184185186187