HOME > まなびの泉 本棚 > 本棚44 1頁






 皆さんは、誰かのために善い行いをしたことはありますか。誰でも一度や二度は、周りの人のために善い行いをしたことがあるでしょう。しかし毎日、善い行いを実行している人は少ないのではないでしょうか。
 お釈迦様は、「善い行いを途中で諦めたり、怠けたりせず、生涯努力し続けなさい」と仰いました。そのためには、正しい目標と強い意志が必要です。今回は、善に向かい、努力するためにはどうしたらよいのかを学んでいきましょう。

火事を消した オウム

 昔、山の一面に大きな竹林があり、そこには多くの鳥や動物たちと一緒に、一羽のオウムが住んでいました。ある日、突然、大風が吹き、竹と竹とがすれ合って火がおこりました。火は風にあおられて、瞬く間に大火となり、動物たちは逃げ場を失いました。その時、オウムは大きな慈しみの心を起こし、仲間を救うために水辺に飛んでいきました。そして、翼に水を含ませ、竹林に戻っては、水滴を火の中に注ぐということを繰り返しました。
 この時、帝釈天という天人が、天界から下界の様子を見ると、一羽のオウムが無謀にも全力を尽くして、竹林の猛火を消し止めようとしています。
 帝釈天が、オウムに向かって、
「この竹林は数千里四方の広さがある。お前の翼に含ませられる水は、わずか数滴に過ぎない。どうして、この大火を消すことができるだろうか」と問いかけると、オウムは答えました。
「努力を怠らなければ、必ず火を消すことができます。もし、この命がある間に消せなければ、さらに来世でも、必ず竹林の火を消してみせます」
 帝釈天はオウムの心と行動に感動し、大雨を降らせ、あっという間に火事を消してしまったということです。

本棚44 2頁