念佛宗 【念仏宗】無量壽寺|まなびの泉

念仏宗の総合案内 サイト更新日2019年2月7日

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 皆さんは、突然、大好きなおもちゃやゲームをもらったら、どんな気持ちになりますか。うれしくて、思わず飛びついてしまう人もいるでしょう。
 思わず何かをしてしまうのは、よい時だけではありません。ささいなことで友だちと口げんかになり、カッとなって相手を叩いてしまったり、宿題をしなくてはならないのに、つい新しく買った漫画を読んでしまったりと、誰でも感情や欲望に流されることはあるものです。
 今回は、自分の感情や欲望に打ち克ち、心をコントロールすることについて学んでいきましょう。

真面目に生きる姿

 ある時、王舎城の長者の家で疫病が発生し、家の出入り口が封鎖されてしまいました。まずは飼っていた動物が死に、次に家に仕える者が死に、最後に長者夫婦も亡くなってしまいました。長者夫婦は、亡くなる前に、息子にこう言い残しました。
「壁を破って逃げなさい。そして無事に戻ってきたなら、地下にうめてある財産を掘り出して生活しなさい」
 息子はその言葉に従って逃げ、密林で12年間を過ごしました。やがて、息子は髪もひげも伸ばしたまま、家に戻ると、こう思いました。
「今では、私のことを誰も知らない。地下の財産を掘り起こせば、貧しい男が勝手に財産を盗んだと思われて、私は捕まるだろう。財産を使わずに、働いて生活しよう」
 息子は布切れ一枚を着て、朝早く起きて人々に時間を告げる仕事をして、一生懸命、働きました。ある日、頻婆娑羅王は、その息子が時間を告げる声を聞いて、「あの声の主は誰だ」と、身辺を調べさせました。
 そこでいきさつを知った王は、彼の生き方をたいそうほめたたえ、長者の地位を与えました。そして、お釈迦様のもとを訪れ、その息子が多くの財産を持ちながらも、いばらず、注意深く、布切れ一枚で懸命に働いていることをお伝えしました。
 お釈迦様は、長者の息子の生き方を、次のようにほめられました。
「努力し、注意深く、清らかで、よく考えて行動し、自らを制し、佛の教えに従って生き、怠らずに生活する人の名声は、いよいよ増す」

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