念佛宗 【念仏宗】無量壽寺|まなびの泉

念仏宗の総合案内 サイト更新日2017年10月1日

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 皆さんは学校へ行く時、交通事故にあわないように気をつけていますか。車の危なさを知っている私たちは、自分の身を守るために、信号を守り、車が来ないか確認して、横断歩道を渡るなど、交通ルールを守っていますね。
 しかし、道路が危険だと分かっていても、携帯電話に夢中になっていたらどうでしょうか。携帯電話を使用しながら歩いたり、車の運転をしたりして、たくさんの人が事故にあっています。
 私たち人間は、目の前の楽しいことに夢中になってしまうと、「危険」であることを忘れてしまいます。お釈迦様はそんな私たちを様々な手だて(方便)を用いて正しい方へ導いて下さいます。今月は、お釈迦様の「方便」について学びましょう。

火の家の教え


 昔、ある町に長者がおりました。長者の家はとても大きいのですが、古く、壁はぼろぼろで、柱もかたむき、今にもくずれ落ちそうな家でした。ある日、その家で火事が起こりました。火事と聞いた長者が家に帰ってみると、燃えさかる家の中で、長者の子供たちは今にも火に焼かれそうになりながらも、身の危険には気づかず、楽しそうに遊んでいます。長者は、「火事だよ!危ないから、早く外へ逃げなさい!」と叫びますが、子供たちは恐ろしい炎がすぐ近くまでせまっているというのに、遊びが面白くて長者の言うことを聞きません。
 そこで長者は愛する子供たちを方便を使って外へ誘い出すことにしました。
 長者は子供たちに向かって、
「お前たちが欲しがっていた、羊の車と鹿の車と牛の車が門の外にあるから、外へ出て見てごらん」と言いました。
 すると、喜んだ子供たちは遊ぶのを止め、家を出て門から外へ飛び出しました。しかし、どこにも車はありません。戸惑う子供たちに、長者は、
「もっとすばらしい乗り物をあげよう」
と言い、「大白牛車」といわれるお釈迦様の教えを説いたのでした。



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