皆さんは、交通ルールを守っていますか。
小学生にもなると、自分の足で歩いて学校まで行かなくてはならず、
自分の目や耳で安全確認をしなければなりません。
友だちが横断歩道を渡る時、信号が青でも、自分が渡る時には黄色になっていることがあります。
こんな時は、自分で危険を判断して、自分の命を守る行動をとることが大切です。
今回は、肝心な時に、自分を頼りに判断したり、決めたりすることの大切さを学びましょう。
◇母親の執着◇
昔、お釈迦様の下で修行をしていた比丘尼がいました。
彼女は、出家したことにより生き別れになった赤ん坊のことが忘れられず、
時折、涙を流しては、「愛する我が子に会いたい」と思っていました。
一方、クマーラ・カッサパと名づけられた、その赤ん坊は、やがて成長し、七歳で出家します。
ある日、母親の比丘尼は托鉢中のクマーラ・カッサパ尊者を見つけ、駆け寄りました。
しかし、クマーラ・カッサパ尊者は、母のためと考え、
「あなたは、出家された身にもかかわらず、我が子に対する執着を捨てることができないのですか」
と言いました。
この言葉を聞いた比丘尼は、愛しい我が子の冷たい言葉に衝撃を受けて、
目の前が真っ暗になりました。
しかし、しばらくして、母を心配しての言葉であることに気がつきました。
比丘尼は、自分の心を調えたことにより、これまでの執着が消え、
その日のうちに悟りを得ることができました。
この話を聞かれたお釈迦様は、次の偈を唱えられました。
「己こそ 己の依処 己を措きて 誰に依るぞ
よく調えし 己にこそ 真に得難き 依処を得ん」
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